2008年07月16日

環境[重金属]

環境用語重金属


重金属(じゅうきんぞく、英語:heavy metals)とは、比重が4〜5以上の金属元素のことである。一般的には鉄以上の比重を持つ金属の総称。対語は軽金属。製錬するのが技術的に容易だったため、人類の歴史上、比較的早くから現れた。工業的に大量生産・消費される金属や、レアメタルなど高い価値を持つ重要な金属が多い。



毒性

生物に対し毒性の強いものが多く、鉱山や工場、産業廃棄物などから排出される重金属が、しばしば水源や土壌などの環境中に濃集して公害の原因になる。しかし、毒性が強い重金属でも、ごく少量で生体必須元素として機能するものがある。



代表的な重金属

鉄、鉛、金、白金、銀、銅、クロム、カドミウム、水銀、亜鉛、ヒ素、マンガン、コバルト、ニッケル、モリブデン、タングステン、錫、ビスマスなどが挙げられる。ただし、金、銀、白金、一部の白金族元素などは重金属というよりも貴金属として別枠で扱う傾向にある。これは他の重金属と比較して単位あたりの価格が非常に高いこと、またイオンとして溶け出すことが少ないためである。



関連項目


  • 軽金属

  • 非鉄金属

  • 産業廃棄物

  • 最終処分場

  • 土壌汚染

  • 地下水#地下水汚染|地下水汚染

  • 底質

  • 鉱滓ダム

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    2008年07月15日

    環境[ニッチ]

    環境用語ニッチ



    ニッチ(英語|英:niche、フランス語読み:ニーシュ)とは生物学では生態的地位を意味する。1つの種が利用する、あるまとまった範囲の環境要因のこと。元来、像や装飾品を飾るために寺院などの壁面に設けた窪み(壁龕:へきがん)のことを指すが、これが転じて、ある生物が適応した特有の生息場所、資源利用パターンのことを指すようになった。地球上のさまざまな場所に生物が生息できる環境があり、そこに生息する種 (分類学)|種はそれぞれ異なっている。食物連鎖やエネルギーの流れを考えれば、生産者がいて、それを利用する消費者がいて、さらに二次消費者がいる。このような多様な生物の存在は地球上のどこでも普遍的に見られるものである。地上の生態系であれば、生産者としては種子植物が主体となり、草を食べる大型草食動物がいて、そのような草食動物を狙う大型肉食動物もいる。気候や地域が異なれば、生態系を構成するひとつひとつの生物種は異なるが、同じような図式を描くことができる。たとえばアフリカ草原であればヌーやライオンなどがおり、北ア\xA1 %a%j%+$G$"$l$P%d%.%e%&$d%"%a%j%+%i%$%*%s$J$I$,$*$j!"$^$?%*!<%9%H%i%j%"$G$O!"$=$NBe$o$j$K%+%s%,%k!<$H!"%U%/%m%*%*%+%_!J8e$K30Mh$N%G%#%s%4$Kニッチ(生態的地位)を占める、という。同様に、それらを狙う大型肉食動物として、ライオンとアメリカライオンとフクロオオカミが同じ生態的地位を占める、と言う。ただし、一つの地域に存在する草食動物と言っても一種だけではない。複数の草食動物は、実際には食べる植物の種類(草か灌木かなど)、草の食べ方(葉先を食うか根元を食うかなど)、採食の時間(昼間食うか夜食うかなど)といった違いがある。つまり、大まかな見方では同じニッチに見えても、その中にはさらに細かいニッチがある。



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    2008年07月14日

    環境[大気汚染]

    環境用語大気汚染


    大気汚染(たいきおせん)とは、火山噴火などの自然災害ではなく、人間の経済的、社会的活動によって大気が有害物質で汚染され、人の健康(呼吸器に悪い影響を与える)や生活環境、動植物に悪影響が生じる状態のことである。環境基本法第2条第3項に規定された「典型七公害」の一つ。大気汚染の原因となる主な物質は、浮遊粒子状物質(SPM)や二酸化窒素(窒素化合物)、亜硫酸ガス(硫黄酸化物)、揮発性有機化合物(VOC)、ダイオキシンなど多岐にわたる。また、石綿|アスベストやスス、黄砂などの粉塵も大気汚染物質に含めるという考え方もある。すす様の微粒子が空中に漂い、煙とも霧とも着かぬ状態になるのをスモッグという。発生源は、自動車などの排出ガス、工場などからの排煙、廃棄物の焼却排ガスなどである。



    影響

    このような汚染物質の直接の影響は、住民の呼吸器系統への被害がまず挙げられる。四日市ぜんそくなどはその代表的な例である。咳き込みや眼の痛みなどを起こすこともある。ほかに、酸性雨も大気汚染物質が原因で、その影響は広範囲にわたる。現代では、温室効果ガスの増加で地球温暖化を引き起こすことが懸念されているようだ



    日本の状況




    [ 自動車や工場によるもの ]

    1970年代まで、大規模な工場地帯や幹線道路沿いで大気汚染がひどかった(特に大阪市は別名「煙の都」とも呼ばれた)。スモッグや光化学スモッグの発生によって多くの被害が出た。北九州市では、高度経済成長に伴う製鉄所の増産の影響で、1969年に日本初のスモッグ警報が発令されている。その後、自動車などの排出ガスや工場などからの排煙の規制が進み、かつてほどのひどさはなくなっている。しかし、主要都市では、排出ガス規制の遅れていたディーゼル自動車が原因とされる大気汚染が改善されていないといわれ、自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法(自動車NOx・PM法、いわゆるNOx規制)などによるディーゼル車への規制や、一定年数を過ぎた使用過程車への自動車税の割増措置(ガソリン、ディーゼル共に古い車の強制的な使用禁止と新車への買い替えを促す)が行われている。東京や大阪の都市圏や工業地域では現在でも光化学ス\xA1 %b%C%0Cm0UJs$,=P$k$3$H$b$"$k!#



    [ 中国によるもの ]

    2000年以降は中華人民共和国|中国の汚染物質が偏西風に乗って日本まで流れてきている。2007年に九州|九州地方や新潟県などで発生した光化学スモッグは中国からの汚染物質が原因とされている。



    生物指標

    大気汚染に弱い生物として、樹木に着生する地衣類が有名である。そのため、これを大気汚染の生物指標として用いることがある。また、マツの葉の断面を見ると、気孔周辺に煤がたまりやすいため、これを用いて大気汚染の様子を知るという方法もある。




    関連項目


  • 公害

  • 地球温暖化

  • ぜんそく

  • 排気ガス

  • 硫黄酸化物

  • 窒素酸化物

  • 光化学スモッグ

  • 環境基準、ベンゼン、ダイオキシン類、石綿

  • 浮遊粒子状物質



    外部リンク


  • 大気汚染防止法

  • 環境省 大気環境・自動車対策

  • 環境省 大気汚染状況・常時監視関係


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    2008年07月13日

    環境[イタイイタイ病]

    環境用語イタイイタイ病


    イタイイタイ病(イタイイタイびょう)とは、岐阜県の三井金属鉱業神岡事業所(神岡鉱山)による鉱山の製錬に伴う未処理廃水により発生した鉱害、公害病#四大公害病|四大公害病のひとつである。神通川下流域である富山県婦中町(現・富山市)において、主に大正時代から昭和40年代にかけて多発した。



    病状・症状

    骨が脆くなりほんの少しの身体の動きでも骨折してしまう。被害者は主に出産経験のある中高年の女性であり、男性の被害者も見られた。ほぼ全員が稲作などの農作業に長期に渡って従事していた農家(自分で生産したカドミウム#カドミウム米|カドミウム米を食した)であった。このような症状を持つ病は世界にもほとんど例がなく、発見当初、原因は全く不明であった。風土病あるいは業病と呼ばれ、患者を含む婦中町の町民が差別されることもあったとされている。体内に吸収されたカドミウムは骨の主成分であるカルシウムなどを体外に排出させ、結果として骨粗鬆症に類似した症状が生じる。重症者においては骨の強度が極度に弱くなり、少しでも身体を動かしたりくしゃみ、医師が脈を取るために腕を持ち上げるだけで骨折。その段階では身体を動かすことが出来ず寝たきりとなる。骨の強度を上げる効果のあるビタミンDの大量投与によりある程度症状は和らぐとされるが金銭的余裕のある患者は少なく、結果として彼らの多くが死亡した。



    原因

    裁判の過程で、神通川上流の高原川に三井金属鉱業神岡鉱山亜鉛精錬所から鉱廃水に含まれて排出されたカドミウム(Cd)が原因と断定された。神岡鉱山から産出する亜鉛鉱石は閃亜鉛鉱という鉱物で、不純物として1%程度のカドミウムを含んでいる(閃亜鉛鉱は現在の亜鉛鉱山におけるもっとも主要な鉱物であり、天然に産するものであれば大なり小なりカドミウムを含む)。神岡鉱山は開山から長きに渡り鉱廃水を無処理で神通川へ排出していた。この影響で大正期に下流域において亜鉛による作物の生育阻害が発生したため、鉱山は廃水中に混じる尾鉱を取り除くために沈殿池を設置した。しかしながら、この沈殿池ではカドミウムのように水に溶け込んでいる成分は取り除くことができないため、カドミウムは無処理のまま神通川へ流れ込むこととなった。神通川以外に取水元のない婦中町(当時)ではカドミウムの溶出した水を農業用水(灌漑用水)として使用しており、またカドミウムには農作物に蓄積される性質があるためカドミウムを多量に含む米が収穫され続けた。この米を常食としていた農民たちは体内にカドミウムを蓄積することとなり、このカドミウムの有\xA1 32@-$K$h$jイタイイタイ病の症状を引き起こした。カドミウムは自然界にも一定の割合で存在し人体にも少量は含まれているものの、神通川流域で生産された米には非常に高濃度のカドミウムが含まれており、被害者の体内に蓄積されたカドミウム濃度は基準値の数十倍から数千倍に達していた。カドミウムの毒性については長い間よくわかっておらず、また公害の発生当時、カドミウムとイタイイタイ病に特有な症状との関連もはっきりとしていなかったため神岡鉱山側の対策が遅れ、公害を拡大させることとなった。なお、公害病認定後もしばらくの間、武内重五郎(東京医科歯科大学名誉教授)ら「ビタミンD不足説」を主張するグループが一定の勢力を有していた。



    認定を巡る問題

    いまだに行政の救済を受けることができずに苦しんでいる人たちが残っている。現代での問題点は原因分析ではなく、患者認定・要観察判定の具体的な基準に移っている。行政側である県認定審査会は厳しい基準を課して却下する事例が多い。具体的には、イタイイタイ病の認定の4要件の1つとなる骨軟化症の判定をおこなっている。骨軟化症においては、類骨の増加という特徴が見られる。そのため、いわゆる吉木法に基づいて骨を染色し、類骨の濃染部分を観察する事により調査できる。そして、類骨の濃染部分が十分であると骨軟化症に認めることになっている。しかし、腸骨のみを基準としたりするなど厳しい判定をしがちである。また、不服審査の問題点として県認定審査会の厳しい判断による却下に基づいて、被害者の多くは公健法に基づいて環境省に設置された不服審査委員会に審査請求を行っている。しかし、行政不服審査は一般的に行政に有利とされる。なぜなら、行政不服審査法のもとでは審査を行うのが第三者機関ではなく、上級行政庁だからである。


    法制度

    1970年に成立した農用地の土壌の汚染防止等に関する法律で、カドミウム等により土壌汚染が発生した地域を「農用地土壌汚染対策地域」として設定。同地域において汚染防止、汚染源除去などの対策を取るよう定められた。



    命名の経緯

    患者が「痛い、痛い(いたい、いたい)」と泣き叫んだ事から、1955年に地元の開業医である萩野昇により「イタイイタイ病」と名づけられた。地元『富山新聞』の八田清信記者が取材に訪れた際、看護婦が患者を「イタイイタイさん」と呼んでいると聞き、「そのままいただいて『イタイイタイ病』としては?」と提案した。萩野医師もこれに同意し、1955年8月4日の同紙社会面で初めて病名として報じられた。テレビニュースや新聞などを中心に、「イタイイタイ病」を略して「イ病」とも呼ばれる。



    参考文献





    関連項目


  • 汚染者負担原則

  • 安中公害訴訟

  • 土壌汚染

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    2008年07月12日

    環境[絶滅危惧種]

    環境用語絶滅危惧種


    絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ)とは絶滅の危機にある生物種のこと。生物のある種が絶滅すること自体は、地球の生命の歴史においては無数に起きてきた事象である。
    しかし、人間の経済活動がかつてないほど増大した現代では、人間活動が生物環境に与える影響は無視できないほど大きく、それによる種の絶滅も発生してきている。このような絶滅を防ぐためには、生物環境の保全や、場合によっては人の直接介入が必要とされることがある。また、保全活動の前提として、どの種が危機にあるのか、どの程度の危機なのか、また危機の原因はなにか、などを知る必要があり、生物種の絶滅危険程度のアセスメントが行われる。
    アセスメントは全地球規模で行われるものと、国や地域ごとに行われるものがある。
    前者では国際自然保護連合(IUCN)により、アセスメントとレッドリスト作成が行われている。
    また、後者では日本においては環境省がアセスメントを実施し、定期的にレッドリスト・レッドブックを公表している。ただし、クジラ目|クジラ類の哺乳類や海水魚、海棲の軟体動物は水産庁が担当する為、対象外となっている。トドなどの鰭脚類の哺乳類は環境庁と水産庁の両方で管理されるが、評価基準が異なる。これらの事実から日本には完全にまとまった形のレッドデータブック及びレッドリストは、いまだに存在しないとする見方もある。WWFジャパンまた、1990年代から各都道府県でもレッドデータブックを作成・刊行している。しかし、現地調査を密に実施しているものは殆どなく、学識経験者や地元愛好家の意見をもとに作成している。



    関連項目


  • 自然破壊

  • レッドデータブック (環境省)

  • 絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律



    外部リンク


  • EICネット 環境用語集:「絶滅危惧種

  • 絶滅危惧種検索 生物多様性情報システム(J-IBIS)

  • 絶滅危惧種 詳細解説- 環境goo

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    2008年07月11日

    環境[ヒートアイランド]

    環境用語ヒートアイランド


    ヒートアイランド(Heat island)は、都市部の気温がその周辺の非都市部に比べて異常な高温を示す現象。高温により自然環境が影響を受け、住民の生活や健康にも影響を及ぼすことから、近年問題視されている。対策を行わなければ、人口の集中がある場所では例外なく起こる現象で、都市の規模が大きいほどヒートアイランドの影響も大きい傾向にある。
    は、世界有数のヒートアイランドの例と言える。上のグラフは関東地方の 9月の平均気温の変動を示す。東京の気温は1930年頃に横浜を上回り、1980年代からは地球温暖化の気温#平均気温|進行による急上昇も顕著になる。また南から北へと風が流れる夏場の関東では、最大の熱排出源である東京より北方での気温上昇が大きく現れている。
    特に冬場や夜間の気温上昇が著しく、東京では1920年代は年間70日程度観測されていた冬日がほぼ皆無になり、熱帯夜の日数は3倍以上に増加している。



    概要

    ヒートアイランド」という語は英語からきており、直訳すると「熱の島」であるが、これは気温分布を描いたとき,等温線が都市を中心にして閉じ,ちょうど都市部が周辺から浮いた島のように見えることに由来する。この異常な温度上昇の主な原因は、端的に言えば都市化に伴う環境の変化だといえる。もともと土砂や植物で覆われていた場所に人間が定住すると、建物ができ、熱が放出されることになるが、都市ではこれが広範囲・高密度に現れ、気候の変化をもたらすのである。ヒートアイランドが進行すると、都市部のみならず周辺部の気温も異常上昇させ(上図参照)、気象現象にも変化が現れる。その例としては気温の上昇により生じた上昇気流による突然の豪雨、落雷や、局地的な異常高温が挙げられる。また、近年高層化が進むビルが、海や川の沿岸部に建てられ、風の流れを遮り、それがさらに都市部の高温化に拍車をかけていることがわかって来ている。ヒートアイランドの緩和策としては、緑地を増加させたり、不用な排熱を減らしたりといった対策が行われる。



    ヒートアイランドの観測と評価

    ヒートアイランドの程度や状況を把握するのに最も広く用いられているのが、リモートセンシングである。センサーを搭載した人工衛星により都市とその周辺部の表面温度などを観測するもので、効果的にデータを得ることが可能である。また、地上などでの気温の観測データは、都市化の前後を含めた長期のデータがあれば、都市部と郊外部の気温変化を比較することによって高精度のデータを得ることができ、これも有効であるとされる。夏日、真夏日、猛暑日といった日数の変化も、間接的に気温の変化を表すデータであり有効とされている。一方、定量的な指標ではないが、初雪、初氷、雪日数といった季節現象、桜の開花、紅葉、セミの初鳴きといった生物季節観測|生物季節の変化もヒートアイランドの影響を知る手がかりとして用いられることがある。



    原因

    ヒートアイランド現象の原因とされるものを挙げる。どの要素がどの程度ヒートアイランドに寄与しているかは解っていない。

  • 緑地や水辺、裸地などの減少や舗装による、降雨の地面への浸透量減少、土中の保水力低下、ひいては蒸発・蒸散量の減少。

  • アスファルトやコンクリートによる、光反射率の低下、熱吸収率の増加。

  • 大気汚染による、大気が吸収する太陽エネルギーの増加(地球温暖化)。

  • 産業活動における工場、家庭の空調設備、自動車などによる人工排熱。

  • オフィスビルの情報機器による人工排熱。

  • 建築物や都市の地形変更(特に高層建築物)による、風の流れの変化。ヒートアイランドが進めば進むほど、冷房需要が増加し、それが排熱の増加を招いてヒートアイランドをさらに促進するという悪循環も指摘されている。ただし、裏を返せば、少しでも気温を下げることができれば冷房需要を減らすことができ、それが更なる気温低下をもたらす、付加的な効果が現れる可能性もある。



    影響とその対策

    ヒートアイランドにより発生するさまざまな影響を以下に挙げる。

  • 恒常的な気温の上昇。寒波のリスクの減少と熱波のリスクの増加。

  • 気温の上昇による、冷房や空調設備への電力需要の増加、弊害が発生。

  • 気温の上昇による光化学オキシダントの増加。

  • 気温の上昇による大気の循環の変化。集中豪雨などの局地現象の変化。

  • 気温の上昇による生物への影響。

  • 気温の上昇による水資源の需要増加、蒸発量増加による資源量減少などの影響。

  • 気温の上昇による人体への影響。熱中症の危険性増大、不快感の増大など。

  • 以上の諸影響による社会的な影響。健康被害による経済損失、電力需要増加によるエネルギー負担の増加。

  • 地球温暖化への寄与。なお、ヒートアイランドは海岸沿いの都市より内陸の都市で顕著に見られる。海岸沿いの都市では、比較的温度変化の少ない(=比熱が小さい)海水に触れた冷たい大気が海風に乗って都市を冷却する一方、内陸ではこの冷却効果がほとんど無いためである。内陸の盆地内に位置する都市は大気の循環が悪いため、特にヒートアイランドの影響を受けやすい。日本の最高気温を記録した熊谷市や多治見市はその顕著な例である。1999年7月21日に東京都練馬区付近で発生した集中豪雨(練馬豪雨)などは、ヒートアイランドの影響を濃く受けた都市型の気象災害として知られている。



    緩和策

    太陽光の吸収量を減らす、排熱を減らす、冷却効果を高めるといったことを目的に緩和策が取られている。

  • 緑化、近年は屋上緑化・壁面緑化(緑のカーテン)の採用も多い。東京都や兵庫県においては条例によって一定の条件下で屋上の緑化が義務付けられている。また多くの都市で助成金が出る。

  • 高光反射率素材・塗料の採用。

  • 水辺の整備、湿地や湖沼などの保護や拡張。

  • 透水性舗装・保水性舗装・遮熱性舗装の採用。

  • 「風の道」の確保。水上や郊外から涼しい空気が都心に流れやすいようにする。シュトゥットガルトの事例やベルリンのポツダマープラッツ周辺再開発に伴う事例が有名。

  • 散水、打ち水。

  • ドライミストなどの新たな冷却機器の設置。

  • 自動車・航空機などの輸送機器、建築物(空調・給湯)からの人工排熱の抑制、冷却。
    交通・輸送分野では公共交通機関への移行およびモーダルシフトなどがある。
    産業・家庭分野では少排熱型製品への転換、省エネルギーなどがある。

  • 根本的対策としては、郊外への人口分散による都心の過密解消。ただし、郊外に移転した人たちがより一層マイカーを使うようになっては効果は薄れる。緑化、水辺の整備、『風の道』の確保などは、都市計画を考える際に一体的に考える必要があり、事業規模や費用も大きくなる。弊害も大きいため、なかなか実現されにくい。また、多くの緩和策は地球温暖化の緩和策とも共通し、ヒートアイランド対策が地球温暖化対策として(逆もまた同じ)効果を発揮することもある。



    関連項目




  • 気温

  • 気象

  • 気象学

  • 熱帯夜

  • 熱中症

  • 都市気候

  • 大気汚染

  • 地球温暖化、温室効果、砂漠化

  • 緑地、緑化、屋上緑化



    外部リンク


  • 打ち水大作戦

  • 東京都のヒートアイランド対策

  • 大阪府のヒートアイランド対策

  • 日本ヒートアイランド学会



  • 日本の環境首都コンテスト 関東地域交流会 2006 群馬県館林市のヒートアイランド対策が先進事例として紹介されている。

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    2008年07月10日

    環境[地球温暖化]

    環境用語地球温暖化



    地球温暖化(ちきゅうおんだんか)とは地球表面の大気や海洋の平均温度が長期的に見て上昇する現象である。生物圏内の生態系の変化や海水準変動|海水面上昇による海岸線の浸食といった、気温上昇に伴う二次的な諸問題まで含めて言われることもある。その場合氷河期などの「気候変動」という用語を用いることが多い「気候変動」には、1.人為的なものに起因する気候の変動(UNFCCCの定義)、2.短期的な気候の変動、3.人為的・自然起源にかかわらないすべての気候の時間的変動(IPCCが定義する「気候変化」と同義)などの意味がある。UNFCCCやIPCCなどの機関によって定義が異なることや、「気候変化(climate change)」と「気候変動(climate variation)」の訳し分けに伴う混乱により、相反する複数の意味を持つため、正確に記述するためにはどの定義で用いているのかを示さなければならない。この記事では定義を統一していないため、各文脈により判断される。。特に近年観測されている(更に将来的に予想ぁ 5$l$k!K20世紀後半からの温暖化について指すことが多い。単に「温暖化」と言うこともある。現在、温暖化が将来の人類や環境へ与える悪影響を考慮して、さまざまな対策が立てられ、実行され始めている。



    概要


    近年、地球表面の大気や海洋の平均温度(一般には「地球の気温#平均気温|平均気温」あるいは「地上平均気温」と呼ばれる。詳しくは#気温の変化|後述)は上昇を示しており、これに伴う、海水面(海面水位)の上昇や気象の変化が観測され、生態系や人類の活動への悪影響が懸念されている。この地球温暖化は自然由来の要因と人為的な要因に分けられる。20世紀後半の温暖化に関しては、人間の産業活動等に伴って排出された人為的な温室効果ガスが主因となって引き起こされているとする説が有力とされている。2007年2月には国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が発行したIPCC第4次評価報告書|第4次評価報告書(以下、AR4と表記)によって膨大な量の学術的(科学的)知見が集約された結果、人為的な温室効果ガスが温暖化の原因である確率は9割を超えると報告された。このような報告が現在の世界の動きの基礎となっている環境省地球環境局、「STOP THE 温暖化2008」、2008年。IPCC第4次評価報告書|AR4で集約された科学的知見によれば、2100年には平均気温が最大推計で6.4セルシウス度|℃(最良推定値1.8〜4セルシウス度|℃)、海面水位は平均推計で38.5センチメートル|cm(最大推計59cm)上昇するとされている。地球温暖化の影響要因としては、人為的な温室効果ガスの放出、なかでも二酸化炭素やメタンの影響が大きいとされる。また人為的な土地利用によるアルベドの低下、排気ガスなどのエアロゾルやススといった、温室効果ガス以外の原因もある。その一方で太陽放射の変化の寄与量は人為的な要因の数%程度でしかなく、自然要因だけでは現在の気温の上昇は説明できないことが指摘されている。また一度環境中に増えた二酸化炭素などの長寿命な温室効果ガスは、能動的に固定しない限り、約100年間(5年〜200年温室効果ガスに関する基礎知識 気象庁。)に亘って地球全体の気候や海水に影響を及ぼし続けるため、今後20〜30年以内の対策が決定的な意味を持つと指摘されている。
    ただし、それぞれの原因が気候に与える影響に関して、科学的な理解水準が異なる。温室効果ガスに対する科学的理解の水準は比較的高いが、ほかの影響因子の中には理解度が比較的低いものや専門家の間でも意見が分かれる部分もあり、IPCC第4次評価報告書#使われている表記|AR4においても信頼性に関する情報として意見の一致度などが記載されている。予測精度を上げる努力が続く一方、こうした不確実性を批判する意見や、政治的陰謀であるとの主張も存在する。地球温暖化は、気温や水温を変化させ、海水面上昇、降水量(あるいは降雪量)の変化やそのパターン変化を引き起こすと考えられている。また、洪水や旱魃、酷暑やハリケーンなどの激しい異常気象を増加・増強させる可能性がある。また生物種の大規模な絶滅を引き起こす可能性も指摘されている。大局的には地球温暖化は地球全体の気候や生態系に大きく影響すると予測されている。ただし、個々の特定の現象を温暖化と直接結びつ\xA1 $1$k$N$O8=:_$N$H$3$mHs>o$KFq$7$$!#
    また、こうした自然環境の変化は人間の社会にも大きな影響を及ぼすと考えられている。真水資源の枯渇、農業・漁業などへの影響を通じた食料問題の深刻化、生物相の変化による影響などが懸念されている。2〜3℃を超える平均気温の上昇が起きると、全ての地域で利益が減少またはコストが増大する可能性がかなり高いと予測されている(IPCC第4次評価報告書#第二作業部会報告書:影響・適応・脆弱性|AR4)。また温暖化を放置した場合、今世紀末に5 - 6℃の温暖化が発生し、世界がGDPの約20%に相当する損失を被るリスクがあるとされる(スターン報告)。日本における影響の予測も進められており、現時点で洪水被害の増大や農業・漁業、建造物への深刻な影響が予測されている。このように地球温暖化のリスクが巨大であることが示される一方、その抑制(緩和)に必要な技術や費用の予測も行われている。スターン報告やIPCC第4次評価報告書#第三作業部会報告書:気候変動の緩和策|AR4 WG IIIの集約した学術的\xA1 CN8+$+$i!"?MN`$OM-8z$J4KOB:v$rM-$7$F$*$j!"29<<8z2L%,%9$NGS=PNL$r8=>u$h$j$bBgI}$K:o8:$9$k$3$H$O7P:QE*$K2DG=$G$"$j!"7P:Q3XE*$K$_$F$b6/8G$J4KOB:v$r地球温暖化の対策として様々な自主的な努力、および政策による対策(緩和策)が進められ、幾つかはその有効性が認められている。現在のところ、その効果は温暖化を抑制するには全く足りず、現在も温室効果ガスの排出量は増え続けている。また、コストなどを理由に挙げてこのような緩和策に反対・抵抗する国や勢力も存在する。
    対策としては京都議定書が現時点で最も大規模な削減義務を伴った枠組みとなっている。有効な緩和策の実行によって目標達成に成功した国々もある一方、離脱・失敗した国々もあるなど削減義務達成の状況は国により大きく異なり、議定書の内容に関する議論も多い。しかし対策費用を含めた今後の被害を抑制するために、京都議定書よりもさらに強固な緩和策が必要であることは既に国際的な合意(コンセンサス)となっている。このため、新たな義務づけの枠組みと目標を決める動きが活発になっている。



    歴史的経過

    地球の気候に関しては、1980年代前半頃までは「地球寒冷化」が学界の定説であった。しかしこの寒冷化説は根拠に乏しく、科学的に調べていく過程で、実は地球が温暖化していることが明らかとなっていった。一般の間でも寒冷化説が広まっていたが、1988年にアメリカ合衆国上院|アメリカ上院の公聴会におけるJ.ハンセンの「最近の異常気象、とりわけ暑い気象が地球温暖化と関係していることは99%の確率で正しい」との発言が、「地球温暖化による猛暑説」と報道され、これを契機として地球温暖化説が一般にも広まり始めた。国際政治の場においても、1992年6月の環境と開発に関する国際連合会議(地球サミット)にて気候変動枠組条約が採択され、定期的な会合(気候変動枠組条約締約国会議、COP)の開催が規定された。研究が進むにつれ、地球は温暖化しつつあり、人類の排出した温室\xA1 8z2L%,%9$,$=$l$K=EMW$JLr3d$r2L$?$7$F$$$k$H$$$&$3$H$O!"5DO@$d8&5f$,?J$`Cf$G2J3XE*$J9g0U!J%3%s%;%s%5%9!K$H$J$C$F$$$C$?!#$3$N%3%s%;%s%5%9$O2001年のIPCC第3次評価報告書(TAR)、2006年のスターン報告、2007年のIPCC第4次評価報告書(AR4)などによって集約された。問題提起から約20年を経て、その対策の必要性は国際的かつ学術的に広く認められるに至っている。種々の地球温暖化要因のうちで唯一、人為的制御が可能なものは、温室効果ガス削減である。そこで世界的な削減義務としての京都議定書が1995年議決され2005年発効されて、議定書の目標達成を目処に削減が行われてきた。
    欧州では順調に削減が進み、目標達成の目処が立っている。しかし主要排出国の米国が参加しておらず、また先進国のカナダが目標達成をあきらめたり、日本が削減義務達成に失敗しそうな情勢になっている。途上国の排出量を抑制する道程も定まっていない。その一方で、温暖化の被害を最小にするには、京都議定書より一桁多い温暖化ガスの排出量削減率が必要とされる。2007年の第33回主要国首脳会議|ハイリゲンダムサミットにおいては「温室効果ガスを2050年までに半減する」という目標が掲げられたが、具体的な削減方法や負担割合については調整がつかず、2007年12月の気候変動枠組条約|温暖化防止バリ会議(COP13)においても数値目標を定めるには至っていない。しかし、国際政治の舞台では温暖化問題あるいは温暖化対策が主要な議題とされることが多くなってきているのは明白である。全世界的な目標提示あるいは更なる削減の枠組みとして、現在は「ポスト京都議定書」の議論が進んでいる。



    近年の気温の変化


    現在、地球表面の大気や海洋の平均温度は、1896年から1900年の頃(5年平均値)に比べ、0.75セルシウス度|°C暖かくなっており、1979年以降の観測では下部対流圏温度で10年につき0.12から0.22°Cの割合で上昇し続けている。1850年以前、11世紀|過去1000年から1世紀|2000年前の間、地表の気温は中世の温暖期や小氷期のような変動を繰り返しながら比較的安定してた状態が続いていた。しかしボーリングに得られた過去の各種堆積物や、樹木の年輪、氷床、貝殻などの自然界のプロキシを用いて復元された過去1300年間の気温変化より、近年の温暖化が過去に例のない上昇を示していることが明らかとなった(IPCC第4次評価報告書|AR4)(過去の気温変化の項も参照)。気温の測定手段としては、過去の気温については上記のように自然界のプロキシを用いて復元される一方、計測機器を使用した地球規模での気押 9$ND>@\4QB,$,1860年頃から始まっている。特に最近の過去50年は最も詳細なデータが得られており、1979年からは対流圏温度の衛星による観測が始まっている。IPCC第4次評価報告書|AR4の「世界平均気温」については、都市のヒートアイランド現象の影響が最小限となるよう観測地点を選び、地表平均気温の値を算出している。観測地点の選定や都市化の影響等など、測定精度に関してはなお一部で議論もある(過去の気温変化#観測精度に関する議論を参照)。



    原因


    地球温暖化は、人間の産業活動に伴って排出された温室効果ガスが主因となって引き起こされているとする説が主流である。『気候変動に関する政府間パネル』(IPCC)によって発行されたIPCC第4次評価報告書によって、人為的な温室効果ガスが温暖化の原因である確率は「90%を超える」とされる。IPCC第4次評価報告書(AR4)は現在世界で最も多くの学術的知見を集約しかつ世界的に認められた報告書であり、原因に関する議論が行われる場合も、これが主軸となっている。原因の解析には地球規模で長大な時間軸に及ぶシミュレーションが必要であり、膨大な計算量が必要である。計算に当たっては、直接観測の結果に加え、過去数万年の気候の推定結果なども考慮して、様々な気候モデルを用いて解析が行われる。解析の結果、地球温暖化の影響要因としては、環境中での寿命が長い二酸化炭素・メタンなどの温室効果ガスの影響量が最も重要であるとされる。またこの他、エアロゾル、土\xA1 COMxMQ$NJQ2=$J$IMM!9$JMW0x$,1F6A$9$k$H$5$l$k!#$3$&$7$?2r@O$K$*$$$F$O!"2J3XE*M}2rEY$,Dc$$ItJ,$dIT3N]$K$J$k>l9g$b$"$k!#$7$+$7$3$N$h$&$JIT3N

    [ IPCCによる評価結果 ]

    の評価結果。正の値が大きいほど、地球温暖化を促進する効果が高いことを示す。最右端の人為的要因の合計に比べ、太陽放射の変化によるものは10分の1以下である。
    IPCC 第一作業部会(WG I)による報告書"The Physical Science Basis"(自然科学的根拠, AR4 WG I)が発行された。
    この報告書は気候システムおよび気候変化について評価を行っている。多くの観測事実とシミュレーション結果に基づき、人間による化石燃料の使用が地球温暖化の主因と考えられ、自然要因だけでは説明がつかないことを指摘している。*二酸化炭素の増加は、主に人間による化石燃料の使用が原因である。

  • 二酸化炭素は、人為起源の温室効果ガスの中で、最も影響が大きい。この他、メタン、一酸化二窒素、ハロカーボン類なども影響したと考えられる。

  • 1750年以降の人間による活動が、地球温暖化の効果(正の放射強制力)をもたらしている。

  • 20世紀半ばから見られている平均気温の上昇は、人為的な温室効果ガスの増加によるものである可能性がかなり高い。それぞれの原因が気候に与える影響に関しては、科学的な理解水準が異なる。温室効果ガスに対する科学的理解度は比較的高いが、雲や太陽放射変化などの気候因子は理解水準がまだ比較的低い。また専門家の間で意見が分かれる事柄もあり、報告書にも「意見の一致度」として評価結果が記載されている。


    [ 影響要因としくみ ]

    以降の急激な上昇。
    気候システムは、自然の内部的プロセスと外部からの放射強制力|強制力への応答との両方によって変化する。外部強制力には人為的要因と非人為的(自然)要因がある。その外部強制力には、下記のようなものがある。*温室効果ガス:主に二酸化炭素、メタン、ハロカーボンなど。

  • オゾン(対流圏および成層圏)

  • アルベドの変化(土地利用の変化など)

  • エアロゾル

  • 太陽放射の変化要因ごとに地球温暖化への影響力は異なり、放射強制力で表される。放射強制力が増加すると、地球に入る太陽放射エネルギーと地球から出る地球放射エネルギーとのバランスが崩れ、バランスが取れるようになるまで気温が上昇し、地球温暖化が進むと考えられている。二酸化炭素やメタンは環境中での寿命が長く影響力も大きいとされる一方、水蒸気のように相反する効果を併せ持つものもある。また、オゾンは対流圏と成層圏で働きが異なると考えられている。なお、複数の温室効果ガスを合算して取り扱う際は二酸化炭素または炭素の量に換算する場合が多い。



    影響

    地球温暖化の影響に関しては、多くの事柄がまだ評価途上である。しかしその中でもIPCC第4次評価報告書|AR4、およびイギリスで発行されたスターン報告Stern Reviewが大きな影響力を持つ報告書となっている。日本への影響については、国立環境研究所などによる予測が進められている。地球温暖化による影響は広範囲に及び、「地球上のあらゆる場所において発展を妨げる」(AR4)と予想されている。またその影響の一部は既に表れ始めており、IPCCなどによるこれまでの予測を上回るペースでの氷雪の減少などが観測されている。
    IPCC第4次評価報告書#第二作業部会報告書:影響・適応・脆弱性|AR4 WG IIによれば、地球温暖化は、気温や水温を変化させ、海水面上昇、降水量の変化やそのパターン変化を引き起こすとされる。また、洪水や旱魃、酷暑やハリケーンなどの激しい異常気象を増加・増強させる可能性がある。また生物種の大規模な絶滅を引き起こす可能性も指摘されている。大局的には地球温暖化は地球全体の気候や生態系に大きく影響すると予測されている。ただし、個々の特定の現象を温暖化と直接結びつけるのは現在のところ非常に難しい。
    また、こうした自然環境の変化は人間の社会にも大きな影響を及ぼすと考えられている。真水資源の枯渇、農業・漁業などへの影響を通じた食料問題の深刻化、生物相の変化による影響などが懸念されており、その影響量の見積もりが進められている。IPCC第4次評価報告書#第二作業部会報告書:影響・適応・脆弱性|AR4では「2〜3℃を超える平均気温の上昇により、全ての地域で利益が減少またはコストが増大する可能性がかなり高い」と報告されている。
    またスターン報告では、5-6℃の温暖化が発生した場合、世界がGDPの約20%に相当する損失を被るリスクがあると予測し、温暖化ガスの排出量を抑えるコストの方が遙かに小さくなることを指摘している。


    [ 気温への影響 ]
    人為的な温室効果ガスの排出傾向に応じて、さらに気温が上昇し、下記のような現象が進行することが懸念されている。*1990年から2100年までの間に平均気温が1.1〜6.4℃上昇。これは過去1万年の気温の再現結果に照らしても異常。

  • 北極域の平均気温は過去100年間で世界平均の上昇率のほとんど2倍の速さで上昇した。北極の年平均海氷面積は、10年当たり2.1〜3.3%(平均2.7%)縮小している。

  • 陸域における気温#最高気温|最高・気温#最低気温|最低気温の上昇、気温の気温#気温による一日の分類|日較差の縮小。

  • 温暖化が環境中からの二酸化炭素やメタンなどの放出を促進し、さらに温暖化が加速する(正のフィードバック効果)。


    [ 気象現象への影響 ]
    気象現象への影響は一括して「異常気象の増加」、気候への影響は「気候の極端化」と表現されることがある。温暖化に伴って気圧配置が変わり、これまでとは異なる気象現象が発生したり、気象現象の現れ方が変わったりすると予想されている。たとえば下記のような変化が懸念されている。*偏西風の蛇行、異常気象の増加。日本周辺の気候にも大きな影響を与える可能性。

  • アメリカ南東部・東部の海水温上昇により、竜巻の発生域が南東部や東部に広がる。

  • 寒い日・寒い夜が減少、暑い日・暑い夜が増加し、全体的に昇温傾向となる。高温や熱波・大雨の頻度の増加、干ばつ地域の増加、勢力の強い熱帯低気圧の増加、高潮の増加。


    [ 降水量の変化 ]

    降水量に関しては、異論もあるものの、たとえば下記のような影響が懸念されている。*大気中の水蒸気量の増加により、平均降水量は増加。

  • 平均降水量の変動幅の増大、豪雨や旱魃の増加。

  • 熱帯雨林の乾燥化や崩壊。


    [ 海水面の上昇 ]
    気温の上昇により氷床・氷河融解|氷河の融解が加速されたり海水が膨張すると、海面上昇が発生する。これに関しては下記のような予測や見積もりが為されている。*ここ1993-2003年の間に観測された海面上昇は、熱膨張による寄与がもっとも大きい(1.6±0.5mm/年)。ついで氷河と氷帽(0.77±0.22mm/年)、グリーンランド氷床(0.21±0.07mm/年)、南極氷床(0.21±0.35mm/年)とつづく。

  • 日本沿岸では(3.3mm/年)の上昇率が観測されている日本沿岸の海面水位の長期変化傾向、気象庁、2007年2月13日これにより、下記のような影響が出ることが懸念されている。*汽水域を必要とする海苔|ノリ、カキ (貝)|カキ、アサリなどの沿岸漁業への深刻なダメージ。

  • 防潮扉、堤防、排水ポンプなどの対策設備に対する出費の増加。

  • 地下水位の上昇に伴う地下構造物の破壊の危険性、対策費用の増加。

  • 地下水への塩分混入にともなう工業・農業・生活用水への影響。


    [ 海水温・海洋循環への影響 ]

    地球規模の気温上昇に伴い、海水温も上昇する。これにより、下記のような影響が懸念されている。*生態系の変化。

  • 水温の変動幅拡大に伴う異常水温現象の増加。太平洋熱帯域でのエルニーニョ現象の増強。

  • 海流の大規模な変化、熱塩循環の停止|深層循環の停止。また、これらに伴う気候の大幅かつ非可逆的な変化。


    [ 生態系・自然環境への影響 ]

    温暖化の影響は生態系にも大きな影響を与えることが懸念されている。*生物の生息域の変化。

  • 生物種の数割にわたって絶滅の危機。

  • サンゴの白化や北上(北半球)・南下(南半球)。

  • 寒冷地に生息する動物(ホッキョクグマ、アザラシなど)の減少。

  • 日本においては、ブナ林分布域の大幅減少や農業への深刻な影響。


    [ 社会への影響 ]

    人間の社会へも下記のように大きな影響が出ることが懸念されている。*異常気象の増加(熱帯低気圧、嵐や集中豪雨)による物的・人的・経済的被害の増加

  • 気候の変化による健康への影響や生活の変化

  • 低緯度の感染症(マラリアなど)の拡大

  • 『鳥インフルエンザ』等の新しい病気の発生

  • 雪解け水に依存する水資源の枯渇

  • 農業、漁業などを通じた食料事情の悪化

  • 水資源や食糧事情の悪化による難民の発生、大規模な移住

  • 永久凍土の融解による建造物の破壊

  • 日本では、60%の食糧を輸入しているため、国外での不作や不漁、価格変動の影響を受けやすく、食糧供給に問題が生じることが予想されている。



    [ 日本への影響 ]

    日本においても、国立環境研究所などによる影響予測温暖化影響総合予測プロジェクト報告書”地球温暖化 日本への影響−最新の科学的知見−”、国立環境研究所など14機関、2008年5月29日(温暖化影響総合予測プロジェクト(環境省)の前期三年間の成果報告書)が進められており、豪雨の増加、農業用水の不足、植生の変化、干潟や砂浜の消滅、地下水位の上昇などによる被害の増大の予測が報告されている。地球温暖化の影響#日本における予測内容を参照。



    対策
    地球温暖化への対策は、その方向性ぁ K$h$j!"29CH2=$rM^@)$9$k!V4KOB!W(mitigation)と、温暖化への「適応」の2つに大別できる。地球温暖化の緩和策として様々な自主的な努力、および政策による対策が進められ、幾つかはその有効性が認められている。現在のところ、その効果は温暖化を抑制するには全く足りず、現在も温室効果ガスの排出量は増え続けている。しかし現在人類が持つ緩和策を組み合わせれば、今後数十年間の間にGHG排出量の増加を抑制したり、現状以下の排出量にすることは経済的に可能であるとされる。同時に、「今後20〜30年間の緩和努力が大きな影響力を持つ」「気候変動に対する早期かつ強力な対策の利益は、そのコストを凌駕する」とも予測されており、現状よりも大規模かつ早急な緩和策の必要性が指摘されている(IPCC第4次評価報告書#第三作業部会報告書:気候変動の緩和策|AR4 WG III、スターン報告)。''(適応策に関する追記が必要)''


    [ 緩和策 ]

    IPCC第4次評価報告書|第4次報告書では、全ての対策を施した後に安定化した際の温室効果ガスの濃度が鍵を握るとされる。この安定化時の濃度が低いほど、早期に対策を行い温室効果ガスの排出量削減を早める必要があるとしている。また、温暖化ガスの濃度と平均気温の予測上昇量などとの対応関係も示されている。またスターン報告において、安定化時のCO2濃度を550ppmに抑えるコストは世界のGDPの1%と見積もられ、巨額ではあるが支出可能であり、対策の無い場合に想定される被害(今世紀末でGDPの約20%)に比較して十分に小さいとされている。
    これらより、エネルギー(発電、熱、動力)、運輸、省エネルギー、炭素固定など、広い分野にわたる技術面および政策面での対策が必要とされている。また、今後10〜30年ほどの間の努力が決定的に大きな影響を持つとされる(IPCC第4次評価報告書#第三作業部会報告書:気候変動の緩和策|AR4 WG III、スターン報告)。


    [ 緩和技術 ]

    技術面では、下記のような緩和策の有効性が指摘されている。*エネルギー供給:
    :各種エネルギー源の効率改善、小規模分散型エネルギー源の導入、再生可能エネルギーの普及、原子力発電の活用、電化などの有効性が指摘されている。ただし個々の対策にはそれぞれ特有の限界もあるため、エネルギー供給システム全体で考えることが必要とも指摘されている(スターン報告)。
    :長期的には核融合エネルギーや高速増殖炉、宇宙太陽光発電などへの期待も一部で指摘されているが、今後10〜30年間に大量普及する見込みは現時点では無い。

  • 省エネルギー:
    :低電力消費の製品の普及や設備更新、電力・エネルギー消費が少ない経済システムへの転換、不要なエネルギー消費の削減、省資源など。

  • 再利用:
    :廃棄物発電や廃棄物の熱利用など

  • 炭素の固定
    :炭素吸収量の増加では、植林を始め、森林伐採量の抑制、灌漑、水資源の適切な管理、休耕地の積極的な利用、二酸化炭素吸収の多い作物への転換、自然植生の保護、砂漠緑化、海藻栽培、単細胞藻類の利用などが挙げられる。
    :炭素貯留・固定(CCS)は石炭など安価な化石燃料の当面の重要なオプションになるとされる(IPCC第4次評価報告書#第三作業部会報告書:気候変動の緩和策|AR4 WG III、スターン報告)。

  • 生活様式
    :民間レベルでの活動(3R|3R・4R・5R、節電、節水など)も一定の効果を持つとされる。
    :持続型社会への転換への有効性、および必要性も指摘されている(IPCC第4次評価報告書#第三作業部会報告書:気候変動の緩和策|AR4 WG III)。なお、自主的な努力の限界、および下記のような緩和政策の重要性も指摘されている(AR4、スターン報告)。


    [ 緩和コスト ]
    緩和のための費用は、想定される被害規模に比して桁違いに少なくできると予測されている。また、急がなければ被害額や緩和コストが増えるだろうことも指摘されている。*スターン報告では、大気中の二酸化炭素濃度を550ppmで安定化させるための費用を世界のGDPの1%程度と見積もっている。

  • IEAは、450ppmで安定化させるためのエネルギー供給面での対策費用を世界のGDPの1.1%程度と見積もっているNow or Never - IEA Energy Technology Perspectives 2008 shows pathways to sustained economic growth based on clean and affordable energy technology, IEA, 2008年6月


    [ 緩和政策 ]

    上記のような緩和技術の普及のために、現状よりも積極的な投資政策の必要性が指摘されている(IPCC第4次評価報告書#第三作業部会報告書:気候変動の緩和策|AR4 WG III、スターン報告)。
    また、温暖化ガスの排出に何らかの支出を課す炭素プライシング(carbon pricing)や、啓蒙の有効性・必要性も指摘されている。
    具体的な政策としては、下記のような政策が挙げられる。*新技術の開発と普及:
    :新技術への研究開発資金の増額や再生可能エネルギーなど新しいエネルギー源に対する普及促進策(フィードインタリフ制など)などの必要性が指摘されている。*炭素プライシング(carbon pricing):
    :炭素税(環境税)、クリーン開発メカニズム(CDM、京都議定書#京都メカニズム|京都メカニズム])、国内排出証取引、排出権取引、法律や条令による直接規制による削減義務などが有効とされる。*啓発:
    :民間への啓発活動の必要性も指摘されている。*国際協力:
    :排出量削減および被害の抑制の観点から、途上国に対する支援の必要性が指摘されている。



    現在進行中の対応
    :''(注:この節の内容は網羅的ではありません。もっと追記が必要です)''
    地球温暖化の影響は上記のように地理的にも分野的にも広い範囲におよぶため、それに対する対策もまた広い範囲におよぶ。根本的な対策として温暖化ガスの排出量の削減などの緩和策の開発・普及が進められているが、世界全体ではまだ排出量は増え続けており(IPCC第4次評価報告書|AR4)、現状よりもさらに大規模な緩和を目指した努力が行われている。


    [ 政策 ]




    [ 世界各国・各地域の政策面での動き ]

    エネルギー:

  • イギリスや旧東欧圏を含む欧州を中心に再生可能エネルギーの普及が強力な政策と共に進められている。米国でもカリフォルニア州などを中心に積極的な導入の動きが見られる。

  • 原子力発電を緩和手段として普及させる動きもある。

  • 水素エネルギーの開発が各国で行われている。

  • 燃料電池や新型蓄電池などエネルギー貯蔵手段の開発が活発に行われている。

  • 電気自動車、水素自動車、バイオ燃料などの開発が活発である。省エネルギー:

  • 自動車の燃費や窒素酸化物の排出量に対して各国で規制が強められている。

  • 家電製品などの消費エネルギー量に対して各国で規制が強められている。


    [ 国際協力に関する動き ]

    地球温暖化の抑制は特定の国や地域の努力だけでは効果が限られるため、国際的な取り組みの必要性が指摘されている(AR4、スターン報告)。*国際的枠組み:
    :気候変動枠組条約(UNFCCC)…この条約に基づく締約国会議(COP)にて排出削減量などの取り決めが行われ、国際的に大きな影響力を持つ。法的拘束力のある数値目標を定めた京都議定書もここで作成された。
    :クリーン開発と気候に関するアジア太平洋パートナーシップ(APP)…米国主導で作成された、日本を含む一部の国々による枠組み。
    :エネルギー安全保障と気候変動に関する主要排出国会議…米国主導で行われている、EU、中国、インドや国連を含んだ会議エネルギー安全保障と気候変動に関する主要排出国会議-米国議員、および、非営利団体とシンクタンクの反応- (NEDO ワシントン事務所)「エネルギー安全保障と気候変動に関する主要排出国会議」についてのブリーフィング (NEDO ワシントン事務所)。*途上国に対する支援:
    :AR4やスターン報告において、途上国に対する技術的支援の必要性も指摘されている。
    :技術支援の国際的枠組みとしてはクリーン開発と気候に関するアジア太平洋パートナーシップや国際エネルギー機関|IEAなどがあり、主に先進国から発展途上国に対する技術供与という形で、技術協力が始まっている。


    [ 日本国内の政策面での動き ]
    日本国内での温暖化対策に関する政策は、京都議定書での削減目標(1990年比で6%減)を達成できず、逆に排出量を増やすなど、効力不足が指摘されている(京都議定書を参照)。
    しかし洞爺湖におけるサミット開催を控え、2007年頃から日本においても温暖化ガス排出量の削減目標を設定する動きが増えている。2008年1月には福田康夫首相によってクールアース推進構想が発表され、2050年までの長期目標が示された。また2008年6月には福田ビジョンによって2020年までに削減可能な量の見通しや具体的対策の内容が一部示された。これらについては前向きな評価もあるMSN Sankei、2008年6月10日の社説一方、目標値が低くて政策的措置も伴っていないと指摘される日経エコロミー、2008年6月19日の記事など、内外から厳しい批判も見られる。詳しくは地球温暖化への対応の動き (B#日本国内の政策面での動きを参照。


    [ 民間レベルでの活動 ]





    論争
    地球温暖化に関しては、その地球温暖化の原因|原因や地球温暖化の影響|影響、地球温暖化への対策|対策の効果などについて懐疑論も見られる。また地球温暖化の影響|影響は広範囲に及び、地球温暖化への対策|対策もまた大規模になると予測されているため、その具体的な緩和策に関する議論も多い。


    [ 温暖化人為説に関する議論 ]

    前述のようにIPCC第4次評価報告書|AR4において、地球温暖化の原因は人為的なものが大部分であるとの国際的かつ科学的な合意が得られている。これに対して、一部で下記のような異議を唱える者も見られるが、根拠に乏しいものも多い。また現在では、近年の温暖化に対する人為的影響を否定する国際的な学術組織は無いとされPetroleum Geologists Award to Novelist Crichton Is Inappropriate (AGU)参考::en:Scientific opinion on climate change、異論に対する日本語での質疑応答集も存在するQ&A ココが知りたい温暖化、国立環境研究所環境問題のウソと正解、安井至、日経エコロミー、2007年7月。*二酸化炭素を主因とする温暖化を疑う意見や、モデルと実際の気候の不整合を問う意見。

  • 太陽とテレコネクションなどの気候変化の関係に注目する研究の中から、査読を受けた論文に基づいた主張もなされているOn global forces of nature driving the Earth's climate. Are humans involved? L. F. Khilyuk and G. V. Chilingar, Environmental Geology, 50, 6, 899 (2006)Response to W. Aeschbach-Hertig rebuttal of “On global forces of nature driving the Earth's climate. Are humans involved?” by L. F. Khilyuk and G. V. Chilingar G. V. Chilingar et al., Environmental Geology, 52, 5, 1007 (2007)。IPCC第4次評価報告書|AR4では、これに関しては科学的理解の水準が低いとされ、考慮される段階にはいたっていない。

  • 太陽活動の影響、宇宙広範の活動の影響、地球内部の活動、磁気圏の活動などが原因であるとの主張。

  • 自然要因の方が大きいはずで、人為的ではない。

  • 南極の一部だけは気温が上昇していないから、水蒸気が増えてもそこに降雪が集中するはずだ。

  • 予想に用いる気候モデルの信頼性が十分でない。

  • 二酸化炭素のミッシング・シンクなど、現在では解決された不整合性を論拠にした主張。

  • 軍事産業や一部国家による陰謀である。


    [ 緩和策に関する議論 ]

    :''(詳しくは地球温暖化に関する論争#緩和技術に関する議論、および地球温暖化に対する懐疑論を参照)


    [ 緩和技術に関する議論 ]


  • 再生可能エネルギーは最も大きい効果を持つ緩和手段の1つとされ、既に国によってはエネルギー供給量の相当割合を占めている。しかし未だに、その短所のみを取り上げて実用性を否定しようとする意見も見られる。

  • 原子力発電は温暖化の緩和策の一つに挙げられ、その活用を進める動きがある。その一方で、汚染事故や将来のエネルギー源としての効率の低下、核拡散やテロの危険性などの見地から批判的な意見もある。

  • 炭素固定手段としての森林の効果を否定しようとする意見が見られる。

  • 日本国内において、既に日本の省エネルギーの水準は高く、これ以上の削減の必然性は低いなどと主張する意見がある。しかし実際は日本の一人当たりの温暖化ガス排出量は高い。


    [ 緩和政策に関する議論 ]

    IPCC第4次評価報告書では温暖化の抑制が経済的にも可能であるとされている。しかし、温暖化対策に費やされる経済的コストが高すぎると主張し、温暖化対策に否定的な意見も存在する。地球温暖化に対する懐疑論を参照のこと。



    出典




    [ 脚注 ]





    関連項目
    * 気候変動

  • 炭素循環

  • 地球環境問題

  • 海水準変動、地球史年表

  • 地球寒冷化

  • 第四紀学
    ・ 問題カテゴリ

  • 環境問題

  • 地球環境問題

  • 社会問題

  • 政治問題

  • エネルギー問題; 著作・ドキュメンタリー

  • 『不都合な真実』2006年、アメリカ; 芸術作品

  • 『デイ・アフター・トゥモロー』2004年、アメリカ

  • 地球温暖化詐欺 (映画)|地球温暖化詐欺』2007年、イギリス

  • 『FREEDOM-PROJECT|FREEDOM』2006-2007年、日本


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    2008年07月09日

    環境[重金属]

    環境用語重金属


    重金属(じゅうきんぞく、英語:heavy metals)とは、比重が4〜5以上の金属元素のことである。一般的には鉄以上の比重を持つ金属の総称。対語は軽金属。製錬するのが技術的に容易だったため、人類の歴史上、比較的早くから現れた。工業的に大量生産・消費される金属や、レアメタルなど高い価値を持つ重要な金属が多い。



    毒性

    生物に対し毒性の強いものが多く、鉱山や工場、産業廃棄物などから排出される重金属が、しばしば水源や土壌などの環境中に濃集して公害の原因になる。しかし、毒性が強い重金属でも、ごく少量で生体必須元素として機能するものがある。



    代表的な重金属

    鉄、鉛、金、白金、銀、銅、クロム、カドミウム、水銀、亜鉛、ヒ素、マンガン、コバルト、ニッケル、モリブデン、タングステン、錫、ビスマスなどが挙げられる。ただし、金、銀、白金、一部の白金族元素などは重金属というよりも貴金属として別枠で扱う傾向にある。これは他の重金属と比較して単位あたりの価格が非常に高いこと、またイオンとして溶け出すことが少ないためである。



    関連項目


  • 軽金属

  • 非鉄金属

  • 産業廃棄物

  • 最終処分場

  • 土壌汚染

  • 地下水#地下水汚染|地下水汚染

  • 底質

  • 鉱滓ダム

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    2008年07月08日

    環境[ヒートアイランド]

    環境用語ヒートアイランド


    ヒートアイランド(Heat island)は、都市部の気温がその周辺の非都市部に比べて異常な高温を示す現象。高温により自然環境が影響を受け、住民の生活や健康にも影響を及ぼすことから、近年問題視されている。対策を行わなければ、人口の集中がある場所では例外なく起こる現象で、都市の規模が大きいほどヒートアイランドの影響も大きい傾向にある。
    は、世界有数のヒートアイランドの例と言える。上のグラフは関東地方の 9月の平均気温の変動を示す。東京の気温は1930年頃に横浜を上回り、1980年代からは地球温暖化の気温#平均気温|進行による急上昇も顕著になる。また南から北へと風が流れる夏場の関東では、最大の熱排出源である東京より北方での気温上昇が大きく現れている。
    特に冬場や夜間の気温上昇が著しく、東京では1920年代は年間70日程度観測されていた冬日がほぼ皆無になり、熱帯夜の日数は3倍以上に増加している。




    概要

    ヒートアイランド」という語は英語からきており、直訳すると「熱の島」であるが、これは気温分布を描いたとき,等温線が都市を中心にして閉じ,ちょうど都市部が周辺から浮いた島のように見えることに由来する。この異常な温度上昇の主な原因は、端的に言えば都市化に伴う環境の変化だといえる。もともと土砂や植物で覆われていた場所に人間が定住すると、建物ができ、熱が放出されることになるが、都市ではこれが広範囲・高密度に現れ、気候の変化をもたらすのである。ヒートアイランドが進行すると、都市部のみならず周辺部の気温も異常上昇させ(上図参照)、気象現象にも変化が現れる。その例としては気温の上昇により生じた上昇気流による突然の豪雨、落雷や、局地的な異常高温が挙げられる。また、近年高層化が進むビルが、海や川の沿岸部に建てられ、風の流れを遮り、それがさらに都市部の高温化に拍車をかけていることがわかって来ている。ヒートアイランドの緩和策としては、緑地を増加させたり、不用な排熱を減らしたりといった対策が行われる。



    ヒートアイランドの観測と評価

    ヒートアイランドの程度や状況を把握するのに最も広く用いられているのが、リモートセンシングである。センサーを搭載した人工衛星により都市とその周辺部の表面温度などを観測するもので、効果的にデータを得ることが可能である。また、地上などでの気温の観測データは、都市化の前後を含めた長期のデータがあれば、都市部と郊外部の気温変化を比較することによって高精度のデータを得ることができ、これも有効であるとされる。夏日、真夏日、猛暑日といった日数の変化も、間接的に気温の変化を表すデータであり有効とされている。一方、定量的な指標ではないが、初雪、初氷、雪日数といった季節現象、桜の開花、紅葉、セミの初鳴きといった生物季節観測|生物季節の変化もヒートアイランドの影響を知る手がかりとして用いられることがある。



    原因

    ヒートアイランド現象の原因とされるものを挙げる。どの要素がどの程度ヒートアイランドに寄与しているかは解っていない。

  • 樹木や裸地の減少による、降雨の地面への浸透減少、ひいては蒸発・蒸散量の減少。

  • 大気汚染による、大気が吸収する太陽エネルギーの増加(地球温暖化)。

  • 光反射率の低いアスファルトやコンクリートに覆われることによる、地表面が吸収する太陽エネルギーの増加。緑被率の減少。

  • アスファルトやコンクリートによる蓄熱(夜になってもアスファルトやコンクリートからの熱により、気温が下がりにくい)。

  • 樹木の減少や舗装によって起こるアーバンドーム(都市部がはげ山と同様の状態になる現象)による土中の保水力低下。

  • 産業活動や自動車、空調設備などによる人工排熱。

  • オフィスビルの情報機器による人工排熱。

  • 高層建築物による、風の流れの変化。

  • 湾岸部への高層ビル建設による海風の遮蔽。



    影響とその対策

    ヒートアイランドにより発生するさまざまな影響を以下に挙げる。

  • 恒常的な気温の上昇。寒波のリスクの減少と熱波のリスクの増加。

  • 気温の上昇による、冷房や空調設備への電力需要の増加、弊害が発生。

  • 気温の上昇による光化学オキシダントの増加。

  • 気温の上昇による大気の循環の変化。集中豪雨などの局地現象の変化。

  • 気温の上昇による生物への影響。

  • 気温の上昇による水資源の需要増加、蒸発量増加による資源量減少などの影響。

  • 気温の上昇による人体への影響。熱中症の危険性増大、不快感の増大など。

  • 以上の諸影響による社会的な影響。健康被害による経済損失、電力需要増加によるエネルギー負担の増加。

  • 地球温暖化への寄与。なお、ヒートアイランドは海岸沿いの都市より内陸の都市で顕著に見られる。海岸沿いの都市では、比較的温度変化の少ない(=比熱が小さい)海水に触れた冷たい大気が海風に乗って都市を冷却する一方、内陸ではこの冷却効果がほとんど無いためである。内陸の盆地内に位置する都市は大気の循環が悪いため、特にヒートアイランドの影響を受けやすい。日本の最高気温を記録した熊谷市や多治見市はその顕著な例である。



    緩和策

    太陽光の吸収量を減らす、排熱を減らす、冷却効果を高めるといったことを目的に緩和策が取られている。

  • 緑化、近年は屋上緑化・壁面緑化の採用も多い。東京都や兵庫県においては条例によって一定の条件下で屋上の緑化が義務付けられている。また多くの都市で助成金が出る。

  • 高光反射率素材・塗料の採用。

  • 透水性舗装・保水性舗装・遮熱性舗装の採用。

  • 「風の道」の確保。水上や郊外から涼しい空気が都心に流れやすいようにする。シュトゥットガルトの事例やベルリンのポツダマープラッツ周辺再開発に伴う事例が有名。

  • 散水、打ち水。

  • 自動車・航空機などの輸送機器、建築物(空調・給湯)からの人工排熱の抑制(利用の抑制、公共交通機関への移行およびモーダルシフトの促進、効率の高い設備の採用など)。

  • 根本的対策としては、郊外への人口分散による都心の過密解消。ただし、郊外に移転した人たちがより一層マイカーを使うようになっては効果は薄れる。



    関連項目




  • 気温

  • 気象

  • 気象学

  • 熱帯夜

  • 熱中症

  • 都市気候

  • 大気汚染

  • 地球温暖化、温室効果、砂漠化

  • 緑地、緑化、屋上緑化

  • ドライミスト

  • 緑のカーテン

  • 打ち水



    外部リンク


  • 打ち水大作戦

  • 東京都のヒートアイランド対策

  • 大阪府のヒートアイランド対策

  • 日本ヒートアイランド学会



  • 日本の環境首都コンテスト 関東地域交流会 2006 群馬県館林市のヒートアイランド対策が先進事例として紹介されている。

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    2008年07月07日

    環境[バイオマス]

    環境用語バイオマス


    バイオマス(Biomass)とは生態学で、特定の時点においてある空間に存在する生物の量を、物質の量として表現したものである。通常、質量あるいはエネルギー量で数値化する。日本語では生物体量、生物量の語が用いられる。植物生態学などの場合には現存量(Standing crop)の語が使われることも多い。転じて生物由来の資源を指すこともある。バイオマスを用いた燃料は、バイオ燃料(:en:Biofuel|biofuel)またはエコ燃料(ecofuel)と呼ばれている。



    生態学におけるバイオマス

    生態学、特に群集生態学や生態系生態学において、バイオマスとは特定地域に生息する生物の総量、あるいはその中の群ごとの総量を指し、訳語としては生物量、あるいは現存量を使う。むしろ訳語を用いることの方が多い。一般には単位面積あたりの該当生物の乾重量で表す。単位面積あたりの現存量を生物の栄養段階に分けて表すと、階層の低いものほど大きく、高いものほど小さくなる。これを生態ピラミッドという。



    産業資源としてのバイオマス

    枯渇性資源ではない、現生生物体構成物質起源の産業資源をバイオマスと呼ぶ。国が定めたバイオマス・ニッポン総合戦略では「再生可能エネルギー|再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」と定義されている。


    [バイオマスの特徴]

    ・カーボンニュートラル
    :バイオマスは有機物であるため、燃焼させると二酸化炭素が排出される。しかしこれに含まれる炭素は、そのバイオマスが成長過程で光合成により大気中から吸収した二酸化炭素に由来する。そのため、バイオマスを使用しても全体として見れば大気中の二酸化炭素量を増加させていないと考えてよいとされる。この性質をカーボンニュートラルと呼ぶ。
    :化石資源(石油などの枯渇性エネルギー資源)に含まれる炭素もかつての大気中の二酸化炭素が固定されたものだが、化石資源が生産されたのは数億年も昔のことであり、現在に限って言えば化石資源を使用することは大気中の二酸化炭素を増加させている。従って、化石資源についてはカーボンニュートラルであるとは言われない。
    ・再生可能資源
    :バイオマスエネルギーの源は、元を辿れば植物によって取り込まれた太陽エネルギーである。このため(利用する以上の速度で再生されるものならば)再生可能エネルギーに分類される。


    [利用状況]

    1990年代以降、バイオマスは二酸化炭素削減(地球温暖化対策)、循環型社会の構築などの取り組みを通じて脚光を浴び、旧来の薪や炭などの利用に加え、バイオマスエタノールなど各種のバイオマス燃料の利用も拡大しているNEDO海外レポート No.994、2007年2月7日。しかしその一方で生産のために森林を破壊する例や食料との競合などの問題も指摘されており、より弊害の少ない技術の開発が進められているほか、技術水準に応じた規制も検討が進んでいるTechnobahn、2008/1/15 05:18の記事。日本においては、地福 }<+<#BN$d4D6-J]8nCDBN$J$I$KCmL\$5$l$F$$$kバイオマス情報ヘッドクォーター。そもそも高度成長期以前の日本では、落葉や糞尿を肥料として利用していたほか、里山から得られる薪炭がエネルギーとして活用されてきた。石油起源の資材、燃料などへの置換により、顧みられることが少なくなったが、近年、廃棄物処理コストの高騰などから高度利用を模索する自治体が増えている。しかし規模の小ささ、政策の弱さ、技術開発の少なさなどから、実験的な規模に留まっている例もみられる。


    [ 日本政府の取り組み ]


  • 2002年12月、バイオマス・ニッポン総合戦略を閣議で決定した。循環型社会を目指す長期戦略である。農林水産業からの畜産廃棄物、木材や藁、資源作物などの有機物からエネルギーや生分解性プラスチックなどの生産物を生み出し、食品産業から発生する廃棄物、副産物の活用を進めている。「バイオマスタウン|バイオマスタウン構想」等がある。


    [ 主なバイオマス資源 ]


  • 廃棄物系バイオマス
    紙、家畜排泄物、食品廃棄物、建設発生木材、黒液、下水汚泥、屎尿汚泥

  • 未利用バイオマス
    稲わら、麦わら、籾殻、林地残材(間伐材・被害木など)、資源作物、飼料作物、でんぷん系作物等


    [ バイオマス資源の利用 ]

    アルコールを中心としたバイオマスの利用・経済性についてはアルコール燃料の項にも詳しい記述がある。



    [ エネルギー ]


  • 家畜糞尿などからメタンを生成し精製(バイオガス)。供給事業もはじまる。

  • 木質廃材などセルロース系からのエタノールの抽出

  • 廃植物油などの自動車燃料化

  • 生物起源の可燃廃棄物(廃棄物固形燃料)などを直接燃焼

  • 木質バイオマス発電

  • 木質バイオマスのガス化により水素、合成ガス、メタノールを生成

  • 製紙パルプ製造工程での黒液バイオマス発電。(ソーダ回収ボイラー)


    [利用の留意点]


  • 資源の分散性
    地域に広く分散していることが多く、収集運搬管理にコストがかかる。コストと排出量削減の両方の面から、効率的な収集が重要となる。大規模になるほどコストダウンが可能とされるhttp://www.civil.miyazaki-u.ac.jp/~dyken/ronbun/ronbun/01baba.pdf。*低カロリー
    下水汚泥(脱水ケーキ)・木質(乾燥)・食品残渣・茶かす・わら屑などは、乾燥状態で20MJ/Kg前後と灯油の半分程度であるが、ガス化した際のエネルギー変換率は7割と高いため、燃焼ガスへの利用が向いている。*高含水比
    水を多く含む場合、燃料として利用する場合、乾燥させるのにかかるエネルギーと取り出せるエネルギーとの関係が問題視される。アオサ・昆布・牛乳・おから・牛糞尿・豚糞尿・生ゴミは含水比が8割以上であり、乾燥工程が不要なメタン発酵での利用が向いている。なお、特にバイオエタノールの製造においては、生産されるエネルギー以上のエネルギーを生産するために消費しているケースがある。*食料とのトレードオフ
    可食部を原料とするバイオマス利用は、食料生産と燃料生産とのトレードオフ関係が懸念されているバイオ燃料用作物、無秩序栽培は生態系破壊…国連報告書 読売新聞、2008年5月4日。。これは主にバイオエタノールにおいて指摘されているが、2007年時点において既に実体として穀物の値上がりの原因とされている。日本では飼料作物である米国産トウモロコシの値上げによる肉類の値上げなどが心配されているが、世界的には耕作における水資源の不足から、貧しい人々が多い国における食料不足が懸念されている。非可食部のセルロース等を利用すれば食料とのトレードオフは発生しないため、政策的な規制等も含め、今後はそのような方向が模索されることとなることが期待される三菱総合研究所、バイオ燃料とライフ\xA1 %5%$%/%k%"%;%9%a%s%H!ANI$$%P%$%*G3NA!"0-$$%P%$%*G3NA$NA*JL!A!"2007.12.25。また同時に、高効率にセルロース系原料からエタノール等に変換する研究にも期待がもたれているWiredVision、2006年2月8日の記事。*耕地の確保による自然破壊
    現時点では農耕地の大部分は食糧を確保するために利用されているが、これにバイオマス燃料を収穫するための耕地が必要となれば、さらなる耕地の拡大が求められ、たとえば熱帯雨林の伐採が進むおそれがあり、検証の必要性が指摘されている三菱総合研究所、バイオ燃料とライフサイクルアセスメント 〜良いバイオ燃料、悪いバイオ燃料の選別(2)〜、2008.3.7。また、耕地の拡大により、世界的に不足が叫ばれている水資源が一層枯渇する可能性が指摘されている。


    [ 資材 ]

    バイオマスの乳酸発酵によって生成された乳酸から生分解プラスチックが生産される。

  • トウモロコシでんぷんなどから造る生分解性プラスチック

  • トウモロコシでんぷん未利用バイオマスなどから造るバイオマスプラスチック

  • 生物起源の廃棄物などから堆肥を生成



    参照資料





    関連項目


  • バイオマスエタノール

  • アルコール燃料

  • 電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法 - RPS制度について

  • バイオ燃料

  • バイオマスタウン

  • バイオマスプラスチック



    外部リンク


  • バイオマス情報ヘッドクォーター

  • 農林水産省バイオマス・ニッポン

  • バイオマス産業社会ネットワーク

  • 薪を燃やして湯と電気を作る

  • 菜の花プロジェクト

  • バイオガス供給事業の開始について


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